セイコーインスツル株式会社(略称:SII、社長:村上 斉、本社:千葉県千葉市)は、車載機器用モータの回転検知に最適な、150℃動作・26V耐圧の車載用ホールIC「S-57P1シリーズ」を製品化し、このほど受注を開始しました。
新製品「S-57P1シリーズ」は、交番検知型*1のホールICです。磁束密度(ICに印加された磁界)の極性変化を検知し、出力電圧が変化します。磁石と組み合わせることで、さまざまな機器の回転検出が可能になります。主な特長は、(1)高温動作150℃ max.が可能(ジャンクション温度*2は170℃max.)、 (2)入力電圧が26Vと高耐圧、(3)高精度磁気特性*3(±1.0mT)のため、磁石と組み合わせた機構の動作ばらつきを小さくすることが可能で、過酷な環境でも使用できます。主なアプリケーションは、ファンモータ、パワーステアリングなどの車載機器用モータのほか、高温動作が必要な産業用モータなどでお使いいただけます。
*1 交番検知型:両極(S極とN極の両方)の磁界を交互に検知する。
*2 ジャンクション温度:IC内部の半導体素子(チップ)の接合面の温度。
*3 高精度磁気特性:磁気感度の精度が高いこと。本製品の磁気感度は、0.5±1.0mT、1.5±1.0mT、2.2±1.0mT 、3.0±1.0mTです。そのばらつきの範囲が±1.0mTのこと。
【主な特長】
1.高温動作150℃max.が可能(ジャンクション温度は170℃max.)
動作温度は150℃(ジャンクション温度は170℃max.)まで可能であり、エンジン周りなど高温対応が求められる環境でもお使い頂けます。
2.入力電圧26Vと高耐圧
電源電圧範囲は、2.7~26Vです。高耐圧26Vの入力が可能になるため、車載機器に最適です。
3.高精度磁気特性(±1.0mT)
業界トップクラスの磁気感度精度±1.0mTです。高精度のため、磁石と組み合わせた機構の動作ばらつきを小さくすることができます。それにより機構設計の自由度が増し、磁石の小型化など、トータルコストの低減に貢献します。
4.高精度『磁気シミュレーションサービス』により、開発の負荷、期間、費用を削減
機構に合わせて磁石と弊社ホールICの最適な組み合わせをご提案する『磁気シミュレーションサービス』がご利用いただけます。開発負荷の削減や高いコストパフォーマンスが期待できる部品の最適化に貢献致します。
【主な仕様】
・ 電源電圧:2.7~26.0V
・ 動作周囲温度:-40℃~+150℃
・ ジャンクション温度:-40℃~+170℃
・ 磁気感度:0.5±1.0mT、1.5±1.0mT、2.2±1.0mT、3.0±1.0mT
・ 消費電流:3.0mA typ.
・ 出力形態:Nchオープンドレイン出力
・ 極検知:交番検知
・ 逆接続保護回路あり
・ パッケージ:SOT-23-3S
・ AEC-Q100進行中
・ PPAP対応可能
【販売目標】
2015年度、年間200万個
【データシートURL】
http://datasheet.sii-ic.com/jp/automotive_hall_ics/S57P1_S_J.pdf
【Webサイト】
http://www.sii-ic.com/jp/semicon/
この件に関するお問い合わせ先 マスコミ セイコーインスツル株式会社
総合企画本部 経営管理部 広報課
TEL:043-211-1185一般のお客様セイコーインスツル株式会社
半導体事業部 半導体営業総括部
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※ 2018年1月5日以降は、エイブリック株式会社(https://www.ablicinc.com)にお問い合わせください。