MCS（マルチチャンネルスケーラ）は時間関数として時間間隔t〜t+Δtの間に起こるイベント数をカウントします。（Δt はドウェルタイム） 時間tはt＝iΔtでチャンネルまたはビンに量子化され、ここでiはビン数（整数）です。ドウェルタイムはナノ秒〜数時間の単位で選択でき、合計ビン数は4〜67百万のレンジです。スキャンがスタートするとMCSはデジタルメモリ1チャンネル目の入力イベントのカウントを開始し、予め選択したドウェルタイムが終了すると次のチャンネルに進んでカウントします。このプロセスはMCSがメモリの全チャンネルをスキャンするまで繰り返され、メモリの内容は入力イベントの計数率vs時間として表示されます。さらに、MCSは粒子の飛行時間測定のようなマルチストップ時間分析器としても使用できます。

タイムデジタイザは個々のイベントの到達時間を、量子化した精度とピコ秒〜ナノ秒で選択可能なΔtで測定します。時間スペクトルはt＝iΔtで表され、ビン数iは代表的に65,000〜67百万のオーダーです。タイムデジタイザはMCSに比べて少なくとも3桁小さい精度で時間スペクトルを測定します。この優れた分解能の長所は時にパルスペア分解能を犠牲にして得られます。